10 クローバーフィールド・レーン【ソリッドシチュエーションスリラー映画レビュー】

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制作国:アメリカ合衆国
上映時間:103分
原題:10 Cloverfield Lane
配給:東和ピクチャーズ
監督:ダン・トラクテンバーグ
出演:メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・グッドマン、ジョン・ギャラガー・Jr.
閉じ込められている場所:シェルター

 

あらすじ

ある日、ミシェルは婚約者のベンと電話で口論になり家を出てひとりで夜道を車で走っていた際に、車に接触され事故を起こしてしまい気を失ってしまいました。

 

ミシェルが目を覚ますと、レンガ造りの部屋に監禁されていることに気づきました。右膝を負傷していたようで、治療されていて点滴を打たれています。膝につけられた金具は壁につながれていて、少しの範囲しか移動することができませんでした。部屋の反対側には車に積んであったミシェルの私物が置かれていて、点滴のポールを倒し、なんとか引き寄せて携帯を手に取りますが、圏外です。

 

扉の近くで物音がしました。食料を持ってひげを生やした初老で小太りの男性、ハワードが入ってきます。ミシェルは逃がしてほしいとお願いしましたが、ハワードは誰も来ないといい、松葉杖を渡しました。

 

ミシェルはハワードを攻撃しようとしますが、撃退されてしまい、鎮静剤を打たれてしまいます。ミシェルが目を覚ますと、ハワードは「ここに連れてきたから命が助かったんだ」といって、事故の夜、米国か世界が化学兵器か核攻撃か、そんなものから攻撃を受けて、今はハワードが作った農場の地下シェルターに避難しているということをいいました。ミシェルが電話をしたいといいますが、ハワード曰く、外の人間はみんな死んでいて、電話はつながらないといいます。ミシェルはハワードや、ハワードが言うことを不審に思っていました。

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つぎ目が覚めたとき、左肩を負傷した若い男のエメットに出会いました。エメットは食品棚の間に作られたスペースで暮らしているそうです。そしてエメットにもハワードと同じ、攻撃を受けていることを言われました。

 

ハワードは、エメットだけでなく、娯楽室やキッチンを見せて回り、フランクとミルドレットという飼い豚を紹介されました。ドア越しに豚小屋を見ると、豚の死骸がありました。一見外は何も異常がないように見えますが、外気に触れると豚の死骸のようになってしまうというのです。

 

しかし、ミシェルは2人のいうことを信じられませんでした。時々、地下シェルターの上に車が通るような音がしました。ミシェルは外への脱出を考えます。ハワードの腰のポケットに入っている鍵束を奪い、外に逃げようとしました。二重になった外への扉の内側を開くと、外に車が止まっているのが丸窓から見えました。外に出ようとしますが、内扉の方からハワードが必死に止める声が聞こえます。外の車から女性が出てきました。顔が血まみれで、「助けて、ほんの少しガスを浴びただけ」といって中に入れてほしいといいます。だんだん女性は凶暴になって、開けろ、開けろと窓に頭を何度も打ち付けます。この光景をみてミシェルは外に出ることを断念しました。

 

ハワードはミシェルに少し外気に触れたかもしれないからとシャワーを勧めて、ハワードの娘、メーガンの服を着替えとして貸しました。そして、ミシェルに事故を起こしたのは、攻撃があって急いでシェルターに戻ろうとしてミシェルの車を追い越そうとした時に自分が起こしてしまったということを告げました。ミシェルはハワードが言っていることが真実であると思うようになりました。

 

3人での生活が続きます。ミシェルはハワードの娘の話を聞きました。ミシェルと同じくらいの年で、離婚した妻がシカゴに連れて行ったため、今どうしているのかはわからないそうです。

 

 

ある日、エアフィルター装置に異常が発生して、1番体のちいさなミシェルが換気ダクトを通って再起動させにいくことになりました。装置を再起動させたついでに天窓をみると、内側から書かれた「HELP」という文字を見つけました。自分と同じように監禁されていた人が、外部に助けを求めるために「HELP」という文字を書いたに違いありません。窓の下には緑のイヤリングが落ちていました。そのイヤリングは、ハワードが見せてくれた写真の中のメーガンの耳についていたものと同じでした。

 

このことをエメットにこっそり相談しました。すると、エメットはメーガンの娘の写真を見て、これは妹の同級生で2年前に行方不明になったブリタニーという女の子だといいました。ハワードの嘘にミシェルは混乱してしまいました。

 

エメットとミシェルは2人で脱出計画をたてました。まず、エアフィルターを再起動させにいった時に、触ったカーテンが汚染したかもしれないと言ってハワードに交換させました。そしてそのシャワーカーテンをミシェルが裁断して、ボディースーツを作りました。一方でガスマスクも作ります。ハワードはこのことを何も知らないため、エメットとミシェルが仲良くなるのを見て、2人がよからぬことを考えていると思いました。

 

ある日ハワードは2人にドラム缶を見せました。中身は過塩素酸で、衛星を打ち上げるときの燃料で人間さえも溶かしてしまうようです。ハワードはエメットになぜガムテープとはさみを盗んだのか質問しました。それらはボディースーツを作るために盗んだものでしたが、ミシェルをかばい、自分のせいにしました。ハワードはエメットを銃で撃ち、遺体を過塩素酸につけました。ミシェルはエメットが死んでしまったことに悲しみながら、スーツを完成させました。そして、ハワードに見つかってしまいます。ミシェルはハワードに過塩素酸のドラム缶を倒して、スーツとガスマスクを持って通風口から逃げました。シェルターは過塩素酸によって爆破されてしまいました。

 

 

脱出したミシェルが外の景色を見ると、あまり変化は見られません。頭上に鳥が飛んでいるのが見えました。車の防犯ブザーが鳴り始めると、音を聞きつけた飛行物体が近づいてきます。金属でできた、魚の形をした飛行物体です。巨大宇宙船が近づくと、緑色のガスを巻きました。ミシェルは慌ててガスマスクを装着します。飛行物体は小屋を一瞬で焼きました。ミシェルは自分の車に逃げ込みました。酒瓶と地図の紙切れで火炎瓶をつくり、地球外生命体の口の中に火炎瓶を突っ込みました。

 

車で急いで逃げ去っていると、ラジオから南部海岸区域は南部が奪回していて、ヒューストンには助けを求める人がいるので、医療病院にいてほしいという音声が聞こえました。曲がり角で、ミシェルはヒューストンを選択して、ヒューストンに向かいました。

 

みどころ

・ハワードが本当のことをいっているのか、嘘を言っているのか、ミシェルだけでなく、視聴側も本当に外に出るまでわからずはらはらします。

・物語後半に、ミシェルがハワードから逃げるシーンは使われている音や、映像の臨場感がすごく、見応えがあります。

・前作はクローバーフィールド/HAKAISHAになっています。前作との共通点やつながりを探してみるのも面白いかもしれません。

 

 

感想

クローバーフィールド/HAKAISHAの続編の本作ですが、直接的なつながりはないので本作単体でも楽しむことができます。物語の大半を密室内で過ごすのですが、外の地球外生命体も恐ろしいですが、シェルター内でずっと一緒に過ごすハワードの人間的恐ろしさもあり、外でも内でも恐怖を避けることはできず、どちらが正解かわからないというところが視聴者を引き込みます。最後にミシェルがヒューストンに車を走らせるシーンで映画は終わってしまったので、彼女が助かったのか助からなかったかもわかりません。視聴者に物語のその後を想像させる展開も、視聴後の余韻につながりました。

 

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